台風・大雨のあと家じゅうが下水くさい|雨で臭う原因と対処

台風が通り過ぎた翌朝、あるいはゲリラ豪雨が上がったあと、家に入った瞬間ドブのような下水臭が鼻をつく。トイレ、浴室、洗面、キッチン——場所を問わず、家じゅうがなんとなくくさく、窓を開けてもすぐ戻ってくる。なぜ雨のあとだけこんなに臭うのか、見当がつかないはずです。原因は、あなたの家が汚れたからでも設備が壊れたからでもありません。排水口の底にたまって下水の臭いをせき止めている「封水(ふうすい)」という水の蓋が、雨で抜けてしまった——ほぼこれです。封水が抜ける理由は、大きく4つの系統にきれいに切り分けられます。系統さえ分かれば、水を足すか掃除するかが決まり、多くは自分で戻せます。順番に、原因を絞っていきましょう。
・雨で下水くさくなる犯人は「封水(水の蓋)」が抜けたこと
・原因は①本管満杯の気圧変化 ②通気管の不良 ③排水桝の逆流残り臭 ④床下の汚水残り の4系統
・まずやるのは、しばらく使っていない排水口すべてに水を注いで封水を戻すこと
・水を足す・掃除する・換気するで多くは戻る。戻らない臭いだけ原因を深掘りする
まず結論|雨で下水くさくなる原因は4系統に絞れる
においの正体を探す前に、全体像を先に持っておくと迷いません。台風・大雨のあとに家じゅうが下水くさくなるのは、次の4つのどれか(またはいくつかの組み合わせ)です。
- ①下水本管が満杯になり、気圧の変化で封水が引かれる・押し戻される:雨水で外の管がいっぱいになると、排水口の水の蓋が吸い出されたり押し上げられたりして、下水の臭いが室内に抜けます。
- ②通気管の不良・詰まりで、封水が吸い出される:排水がスムーズに流れるための空気の通り道が、風雨や落ち葉でふさがると、封水がストローのように吸われて減ります。
- ③排水桝の逆流・オーバーフローの「残り臭」:豪雨で屋外の排水桝から汚水があふれ、引いたあとに泥や汚れが残って臭いを出しています。
- ④浸水で床下・基礎に汚水が残っている:床下浸水があった家は、乾いても泥と汚水が残り、家全体をうっすらくさくします。
この記事は、この4系統を一つずつ切り分けたうえで、トイレ・浴室・洗面・キッチン・床下と箇所別に原因を絞り、自分でできる対処、やってはいけないライン、業者の領域まで順番に案内します。難しく考えなくて大丈夫です。多くのケースは①か②で、水を足すか掃除するだけで臭いは消えます。まずは正体である「封水」を理解するところから始めましょう。
犯人は「封水」|排水口にある水の蓋が臭いをせき止めている
キッチン・浴室・洗面・トイレ——家じゅうの排水口には、必ず封水(ふうすい)と呼ばれる水がたまる構造が入っています。排水管がS字やお椀型に曲がっていて、その底に常に少量の水がたまる。この水が、下水管の奥から上がってくる臭いと空気に対して「蓋」の役目をしています。だから普段、家の中に下水の臭いが入ってこないわけです。トイレの便器の底にいつも水がたまっているのも、この封水です。
逆に言えば、この封水が減る・なくなる・抜けると、蓋が外れて下水の臭いが一気に室内へ上がってきます。台風・大雨のあとに家じゅうがくさくなるのは、雨という共通の原因で、家じゅうの封水が同時に抜けやすくなるからです。だから「一部屋だけ」ではなく「家じゅう」くさくなる。ここが、日常の詰まり臭との大きな違いです。
封水が抜ける理由は、大きく「外の気圧・水圧で吸われる/押される(原因①②)」と「そもそも汚れや汚水が残って臭っている(原因③④)」の二手に分かれます。あなたの家がどちらなのかは、この後の章で一つずつ確かめれば分かります。まずは、いちばん多い原因①から見ていきます。

【原因①】本管が満杯→気圧の変化で封水が引かれる・押し戻される
いちばん多いのがこれです。あなたの家の排水は、道路の下を走る下水の本管へ流れ込みます。短時間に大量の雨が降ると、雨水と汚水が同じ管を通る地域では本管が水でいっぱいになり、管の中の空気が行き場を失って圧力が乱れます。この圧力の乱れが、家の排水口の封水を通じて室内に伝わります。
具体的には二通りの起き方をします。ひとつは、本管側の圧が高まって封水が室内側に押し上げられ、ゴボッと鳴りながら下水の空気が抜けるパターン。もうひとつは、本管側で水が勢いよく流れて封水がストローのように吸い出され、蓋の水が減ってしまうパターンです。どちらも結果は同じで、蓋が薄くなったり一瞬外れたりして、下水臭が上がってきます。
この起きやすさは、地域の下水の方式でも変わります。雨水と汚水を同じ管に流す合流式の地域は、豪雨で管が一気に満杯になり、原因①が出やすい。雨水と汚水を別々の管に分ける分流式の地域は比較的起きにくいものの、汚水管に雨水が入り込む(誤接続や老朽化)と同じことが起きます。自分の地域がどちらかは市区町村の下水道窓口で分かりますが、いずれにせよ豪雨のピークで臭い、引けば落ち着くなら原因①と考えて差し支えありません。
見分け方は簡単です。雨のピークのときに音や臭いが強く、雨がやんでしばらくすると落ち着くなら、原因①の可能性が高い。これは設備の故障ではなく、外の流れが一時的に混み合っただけです。対処は、雨が引いたあとに抜けた封水を水で戻すだけで済むことがほとんどです。放置しても、次に強い雨が降るまでは臭いが戻らないのも特徴です。ゴボゴボ音や逆流そのものが激しいときの動き方は大雨・台風で排水が逆流する時の順番にまとめています。
【原因②】通気管の不良・詰まり|封水がストローのように吸われる
原因①とセットで疑いたいのが、通気管(つうきかん)の不良です。通気管は、排水がスムーズに流れるように管の中へ空気を出し入れする「息継ぎの穴」で、多くの家では屋根や外壁の上のほうに開口部(通気口)が付いています。排水が流れるとき、この通気管から空気が入ることで、封水が吸い出されずに保たれる仕組みです。
ところが、台風で落ち葉・ゴミ・虫の巣・鳥の巣などが通気口に詰まる、あるいは強風で飛来物がふさぐと、空気の出し入れができなくなります。すると、どこかで水が流れるたびに、通気管の代わりに近くの排水口の封水が吸われて減る。これが慢性的に起きると、雨のあとに限らず、じわじわと下水臭が出るようになります。
見分けのサインは、洗濯機や浴槽など「まとまった量の水を流したとき」に、別の場所(洗面やトイレ)でゴボッと音がして臭うことです。これは通気が足りず、水を流した勢いで他の封水が引っぱられている典型です。試しに、洗面のシンクに水をためて一気に流し、その瞬間に浴室や別のトイレでボコボコ音がしないか耳をすませてみてください。音が連動するなら、通気不良がかなり疑わしくなります。
通気口は屋根の上や外壁の高い位置にあることが多く、確認や清掃は無理をせず業者に任せる領域です。原因①の一時的な症状と違い、通気の詰まりは放っておいても直らず、雨と関係なく続くのが特徴です。台風のあとに始まって、晴れの日も臭いや音が引かないなら、原因①ではなく②を軸に考えてください。逆に言えば、この見分けができれば「雨のせいで一時的か/通気が壊れて慢性的か」をはっきり分けられます。
【原因③】排水桝の逆流・オーバーフローの「残り臭」
豪雨のあいだ、屋外の排水桝(はいすいます/地面にあるフタ付きの点検口)から汚水があふれた場合、水が引いたあとに泥・油・汚れが桝の中や周囲に残り、それが臭いの発生源になります。封水が抜けているわけではなく、外に臭いの元そのものが取り残されているパターンです。
見分け方は、家の中よりも屋外・玄関まわり・勝手口の外のほうが臭うこと。庭や駐車場の排水桝のフタを開けてみて、中に泥がたまっていたり、油が固まって水面に浮いていたりすれば、これが原因です。豪雨で桝の中がかき回され、普段は沈んでいた汚れが縁に付着し、乾きながら臭いを放ちます。
排水桝は、キッチン・浴室・洗面・トイレそれぞれの排水が合流する地点や、配管が曲がる角に置かれていて、一戸建てなら敷地内に数個あるのが普通です。台所の桝は油がたまりやすく、屋外の合流桝は泥や落ち葉がたまりやすい。豪雨のあとにどの桝が臭うかで、どの系統の排水が滞っているかも見当がつきます。フタを開けるときは、あふれた汚水が縁についていることがあるので、ゴム手袋と長靴で作業してください。
手前の落ち葉やゴミ程度なら、ゴム手袋をして取り除けば臭いは軽くなります。ただし、桝の底に泥が固く詰まって水の流れが悪い、油の塊が張り付いて取れない、桝が複数あってどこが原因か分からない——このレベルになると、家庭の掃除では追いつきません。桝の詰まりは家の中の排水の流れも悪くするので、放置すると次の雨でまたあふれ、臭いも詰まりも繰り返します。桝そのものの掃除手順は排水桝の掃除方法で詳しく扱っています。
【原因④】浸水で床下・基礎に汚水が残っている
台風・大雨で床下浸水があった家は、水が引いて床の表面が乾いても、床下の地面や基礎、断熱材に泥と汚水がしみ込んで残り、家全体をうっすら下水くさくします。これは封水の問題でも桝の問題でもなく、家の構造の内側に臭いの元が残っている状態で、いちばん厄介な系統です。
見分け方は、どの部屋にいてもなんとなくカビ臭い・ドブくさい、床に近いほど臭う、時間がたっても消えないこと。しゃがんで床に鼻を近づけると臭いが強まるなら、発生源は床より下にあります。特定の排水口ではなく、床全体・部屋全体からじわっと臭ってくる感覚があれば、床下を疑います。浸水した水は雨水だけでなく下水を含むことが多く、乾いても雑菌とにおいが残り、湿気の多い日や気温が上がった日にぶり返します。畳や床材の裏、断熱材に泥がしみ込むと、表面を拭いても臭いは取れません。
この系統をあなどってはいけないのは、臭いだけの問題では終わらないからです。床下に残った湿気と汚水は、木部の腐食・シロアリ・カビの温床になり、放っておくほど建物そのものを傷めます。臭いは、床下に問題が残っているという分かりやすい合図です。だから、消臭でごまかすのではなく、元の泥と汚水を取り除いて乾かすことが、家を守ることにもつながります。
床下は自分で潜って確認・消毒するのが難しく、無理に入ると酸欠や汚水暴露の危険もあります。床下浸水があった、床下点検口をのぞくと泥が残っている、時間がたっても家全体の臭いが引かない——このどれかに当てはまるなら、床下の泥出し・洗浄・乾燥・消毒が必要です。時間がたっても消えない下水臭の原因を家の中から一つずつ絞り込む手順は家じゅうが下水くさい時の突き止め方にまとめてあるので、あわせて読むと原因を落ち着いて切り分けられます。
【箇所別】トイレが下水くさいとき
ここからは、家の中のどこがくさいかで原因を絞ります。まずトイレです。トイレの下水臭は、便器の底の封水が抜けているのがほぼ原因です。台風のあと、便器の水位が普段より低い・水面がゆらゆら動く・ゴボッと音がしたなら、原因①や②で封水が吸われて減っています。
対処はシンプルで、一度水を流して封水を満タンに戻すだけです。それで臭いが消えれば、抜けた封水が原因だったと確定できます。しばらく使っていないトイレ(2階のトイレなど)は、封水が蒸発して減っていることもあるので、同じく一度流してください。
流してもすぐにまた水位が下がる・またゴボゴボ鳴って臭うなら、原因②の通気不良や、本管側の圧が続いている可能性があります。この場合は封水を戻しても抜けてしまうので、家全体の通気・本管側の切り分けが必要です。便器と床の接続部(フランジ)が浸水でずれて臭う例もあります。トイレ臭の原因を封水以外まで含めて細かく分けたものはトイレが臭い原因と場所別の対処にまとめています。
【箇所別】浴室・洗面が下水くさいとき
浴室と洗面は、床や洗面台の排水口の封水が抜けやすい場所です。特に、旅行や帰省で数日家を空けたあとに台風が重なると、封水が蒸発と気圧変化のダブルで抜け、戻ってきた瞬間に強く臭います。
まず、浴室の床排水口と、洗面台下の排水口それぞれに、コップ1〜2杯の水をゆっくり注いで封水を戻してください。多くはこれで臭いが引きます。封水を戻しても臭う場合は、排水口のフタや目皿を外し、たまった髪の毛・石けんカス・ぬめりを取り除きます。豪雨で流れが乱れると、たまっていた汚れが上がってきて臭うこともあるためです。
それでも臭いが残るなら、原因②の通気不良や、封水が入っている排水トラップ(わん・ゴム栓の部品)のずれ・外れを疑います。洗面台下のトラップが浸水で緩んで臭いが漏れる例もあります。浴室・洗面の臭いの細かい切り分けは風呂・浴室の排水が臭う原因と洗面台が臭う原因と対処にまとめています。雨のあと、排水口から小さな虫(チョウバエ)が湧いて臭いと一緒に気になるときは排水口のチョウバエ対策もあわせてどうぞ。
【箇所別】キッチンが下水くさいとき
キッチンのシンク下や排水口から下水臭が上がるのも、基本は封水が抜けているか排水口の汚れのどちらかです。台風のあとにくさいなら、まずは他と同じく、排水口に水を流して封水を戻すところから始めます。
キッチンで特有なのは、油とぬめりがたまりやすいことです。豪雨で流れが乱れると、排水管の内壁にこびりついた油汚れの臭いが上がってきやすくなります。排水口のゴミ受け・ワントラップ(お椀型の部品)を外して洗い、ぬめりを落としてください。重曹とクエン酸を使った掃除でぬめりと臭いを落とす手順もあります。
もうひとつ、キッチンではシンク下の排水ホースと、床の排水口をつなぐ差し込み部分にすき間が空いていて、そこから下水臭が漏れるケースがよくあります。シンク下の収納を開けて、ホースの根元に防臭ゴム(黒いゴムのカバー)がきちんとはまっているかを見てください。浸水や振動でずれていると、封水があっても臭います。すき間があれば、防臭ゴムを正しくはめ直すか、ないなら取り付けることで止まります。
【箇所別】特定の場所でなく、家全体がなんとなくくさいとき
「トイレでも浴室でもキッチンでもなく、家じゅうがなんとなくドブくさい」——場所を特定できないときは、原因④の床下・基礎に汚水が残っているか、原因②の家全体の通気不良を疑います。ここは封水を戻すだけでは解決しない系統です。
まず思い出してほしいのが、今回の台風で床下浸水があったかどうかです。床上まで来なくても、床下に水が入っていれば、乾いても泥と汚水が残って家全体を臭わせます。床下点検口(洗面所やキッチンの床にあるフタ)を開けて、中の地面が湿っている・泥が残っている・カビ臭が強いなら、原因④で確定に近いです。
浸水がなかったのに家全体がくさいなら、原因②の通気不良で、家じゅうの封水がまとめて吸われている可能性があります。どこかで水を流すたびに複数の場所でゴボッと鳴るなら、この線です。いずれも、封水を戻す・排水口を掃除するといった自分でできる対処では追いつかない領域なので、原因の切り分けを含めて業者に相談したほうが確実です。まず一通り自分で確かめる順番は家じゅうが下水くさい時の突き止め方が役立ちます。
自分でできる対処|封水を戻す・掃除する・換気する
原因の切り分けができたら、自分でできる対処をまとめて実行します。台風・大雨のあとの下水臭は、この3つでかなりの部分が消えます。順番にやってください。
- 家じゅうの排水口すべてに水を注いで封水を戻す:トイレは一度流す、浴室・洗面・キッチンの排水口にはコップ数杯の水をゆっくり注ぐ、しばらく使っていない2階のトイレや洗濯機の排水口も忘れずに。これだけで原因①の臭いはほぼ止まります。
- 排水口のフタ・目皿・トラップを外して掃除する:髪の毛・ぬめり・油汚れ・泥を取り除きます。豪雨でかき回された汚れが臭いの元になっていることがあります。ゴム手袋を着けて作業してください。
- 換気する:窓を開け、換気扇を回し、空気を入れ替えます。封水を戻しても、いったん室内にこもった臭いはしばらく残るので、通気で追い出します。
- シンク下・洗面台下の防臭ゴムやトラップのずれを直す:浸水や振動でずれた部品を、正しい位置にはめ直します。
ひとつコツを添えると、封水を戻すときは勢いよく大量に流すより、ゆっくり注いで満たすほうが確実です。勢いよく流すと、かえって自己サイホン(自分で自分の封水を吸い出す現象)を起こすことがあります。トイレは通常の洗浄で問題ありませんが、浴室や洗面の排水口には、コップでそっと水を足すイメージで注いでください。防臭ゴムを直す際は、いったんホースを抜いてゴムの向きと位置を確かめ、すき間なく差し込み直します。
ここまでで臭いが消えれば、原因は封水抜けか汚れだったと確定し、それ以上のことは要りません。数日は、朝晩に各排水口へ水を足しておくと、封水が安定します。逆に、これをやっても臭いが戻る・すぐ抜けるという場合は、封水そのものが保てていない証拠なので、次章のラインに進みます。
ここまでで直らない・やってはいけないライン
自分でできる対処をしても臭いが消えない、あるいは次のことに当てはまるなら、深追いせず切り替えてください。まず、やってはいけないことから。
- 臭いを消そうとして、逆流中の排水口に薬剤や高圧の道具を突っ込む:原因が外の本管満杯なら効かず、汚水を跳ね返して危険です。逆流や強い音があるうちは、まず落ち着くのを待ちます。
- 屋根の上の通気口を、自分で登って掃除しようとする:高所作業は転落の危険があります。通気の詰まりが疑わしくても、自分で屋根に登らないでください。
- 床下浸水した床下に、装備なしで潜り込む:汚水と雑菌、酸欠や感電の危険があります。素肌・素足で入らない。
- 強い芳香剤でにおいを上塗りする:原因が残ったままだと、混じってかえって不快になり、問題の発見も遅れます。
次に、自分の手を止めて相談したほうがいいラインです。封水を戻してもすぐ抜けて臭う(通気不良の疑い)/屋外の桝に泥や油が固く詰まっている/床下浸水があり家全体の臭いが引かない/水を流すたび複数の場所でゴボゴボ鳴る——このどれかなら、原因②③④の領域で、専用の機材と作業が必要です。無理に続けるほど時間と費用がかさむので、ここが線引きです。
業者に頼む領域と費用の目安|高圧洗浄・桝清掃・通気
自分で戻せない下水臭は、原因の系統ごとに作業が分かれます。当社(Lifecare24)で対応するのは主に次の3つです。
- 排水管の高圧洗浄:管の内壁にこびりついた油・泥・ヘドロを、水の力で丸ごと洗い流します。豪雨でかき回された汚れが管に残って臭う、流れも悪いというときの根本対処です。
- 排水桝の清掃:屋外の桝にたまった泥・油・異物を取り除き、流れと臭いを元に戻します。逆流・オーバーフローのあとの残り臭(原因③)に効きます。
- 通気・封水まわりの点検:封水がすぐ抜ける、水を流すと別の場所で音がするといった通気不良(原因②)の切り分けと対処です。
費用の目安は次のとおりです。いずれも税込・出張費と見積もりは0円、深夜早朝の割増はありません。金額は現地の状況で変わる目安で、作業前に必ず総額をご提示してから着手し、提示額以外の追加請求はありません。着手前のキャンセルも無料です。
| 作業内容 | 料金の目安(税込) | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 基本料金(出張・見積 0円) | ¥2,200〜 | — |
| 排水つまり除去・臭いの原因調査 | ¥8,000〜 | 約30〜60分 |
| 屋外の排水桝の清掃 | ¥15,000〜 | 約60〜90分 |
| 排水管の高圧洗浄 | ¥18,000〜 | 約60〜90分 |
床下浸水後の泥出し・洗浄・消毒は範囲が広く、状況によって専門の復旧作業が必要になることもあります。まずは状況を見て、宅内側でできる点検からご案内します。高圧洗浄の中身は排水管の高圧洗浄とはにまとめています。逆流が屋外の本管・マンホール側だと分かった場合は、お住まいの市区町村の下水道担当窓口が対応窓口になります。
次の台風・大雨に備える再発予防
一度この下水臭を経験すると、次の台風のたびに憂うつになります。ですが、備え方は決まっています。できるものから進めてください。
- 台風・大雨の予報が出たら、しばらく使わない排水口に水を足しておく:封水を満タンにしておくと、多少の気圧変化では抜けにくくなります。2階のトイレや来客用の水回りも忘れずに。
- 屋外の排水桝を定期的に掃除しておく:桝に泥・油・落ち葉がたまっていると、豪雨であふれやすく、残り臭も出やすい。ふだんの清掃が、逆流・臭い・詰まりのすべてを予防します。
- 通気口まわりに落ち葉やゴミがたまっていないか、季節ごとに点検してもらう:通気が詰まると封水が慢性的に吸われます。高所は無理をせず、点検のついでに見てもらうのが確実です。
- 逆流防止弁の設置を検討する:低地の戸建てや、過去に排水があふれた家では、本管からの逆流そのものを弁で止める備えが効きます。取り付けの可否は現地で確認します。
- ハザードマップで自宅の浸水リスクを確認しておく:床下浸水のリスクを知っておくと、備えの優先順位がはっきりします。市区町村のサイトで公開されています。
- 臭いが出た日をメモしておく:いつ・どこが・どんな臭いだったかを控えておくと、次に業者へ相談するとき原因の切り分けが早まります。雨のたびか、晴れでも続くかは、原因①と②を分ける決め手です。
愛知・岐阜・三重は、木曽三川の流域に海抜の低い土地が広がり、短時間に激しく降るゲリラ豪雨も増えています。低地では本管も桝も満杯になりやすく、この下水臭は起きやすい地域です。だからこそ、雨が来る前に封水を足し、桝を掃除しておく——この一手間が、次の台風のあとの憂うつを大きく減らします。
よくある質問
Q. 台風のあと、家じゅうがドブくさいです。まず何をすればいいですか?
家じゅうの排水口すべてに水を注いで封水(水の蓋)を戻してください。トイレは一度流す、浴室・洗面・キッチンの排水口にはコップ数杯の水をゆっくり注ぐ。しばらく使っていない2階のトイレや洗濯機の排水口も忘れずに。これだけで、いちばん多い原因の臭いはほぼ止まります。
Q. 封水って何ですか?なぜ雨で抜けるのですか?
排水口の底に常にたまっていて、下水の臭いをせき止める水の蓋のことです。大雨で下水本管が満杯になると、管の中の圧力が乱れ、封水が吸い出されたり押し上げられたりして減ります。すると蓋が外れて、下水臭が室内に上がってきます。
Q. 水を流して封水を戻したのに、またすぐ臭います。
封水を戻してもすぐ抜けるなら、空気の通り道である通気管の詰まりや、本管側の圧が続いている可能性があります。この場合は自分で戻しても抜けてしまうため、通気や本管側の切り分けが必要です。無理をせず点検を依頼してください。
Q. 家の中より、玄関や庭のほうが臭います。
屋外の排水桝から豪雨で汚水があふれ、泥や油が残って臭っている可能性が高いです。桝のフタを開けて、手前のゴミや落ち葉はゴム手袋で取り除けますが、底に泥が固く詰まっている・油が張り付いているなら、桝の清掃が確実です。
Q. 床下浸水しました。乾けば臭いは消えますか?
表面が乾いても、床下の地面や基礎に泥と汚水が残っていると、家全体がうっすら臭い続けます。湿気の多い日にぶり返すのも特徴です。床下の泥出し・洗浄・乾燥・消毒が必要になるので、床下の状態を見てもらってください。
Q. 芳香剤でごまかしても大丈夫ですか?
原因が残ったままだと、混じってかえって不快になり、問題の発見も遅れます。まずは封水を戻す・排水口を掃除する・換気するで原因を消し、それでも残る臭いだけ原因を深掘りするのが早道です。
Q. 賃貸・マンションで台風のあと下水くさいです。費用は誰が負担しますか?
まず管理会社・大家さんへ連絡してください。共用の排水管や通気設備、建物側が原因なら管理側の範囲になることが多く、専有部か共用部かで負担者が変わります。
まとめ|原因は絞れる、多くは自分で戻せる
台風・大雨のあとに家じゅうが下水くさくなるのは、あなたの家が汚れたからでも壊れたからでもありません。排水口の封水(水の蓋)が、①本管満杯の気圧変化、②通気管の不良、③排水桝の逆流の残り臭、④床下の汚水残り——この4系統のどれかで抜けたり、外に臭いの元が残ったりしているだけです。原因は、この4つに切り分けられます。
そして、いちばん多い原因①②は、家じゅうの排水口に水を注いで封水を戻す・排水口を掃除する・換気するで、多くが自分で消せます。トイレ・浴室・洗面・キッチンと箇所別に確かめ、それでも戻る臭い——通気不良・桝の詰まり・床下の汚水——だけを、業者の高圧洗浄や桝清掃で根から断てば十分です。脅かされる話ではなく、順番に確かめれば原因は絞れて、多くは戻せると覚えておいてください。
自分で戻しきれない下水臭が残ったら、深追いせず排水・排水口の詰まり・臭い修理から気軽にご相談ください。いますぐの対処は応急処置ガイド、逆流そのものが激しいときは大雨・台風で排水が逆流する時の順番、時間がたっても消えない臭いの突き止め方は家じゅうが下水くさい時の突き止め方もあわせてどうぞ。愛知・岐阜・三重(対応エリア拡大中)で、Lifecare24が水道局指定工事店として、出張・見積0円・追加請求なしで対応します。台風のあとの下水臭は、まず封水を戻すところから。慌てず、一つずつ確かめていきましょう。
関連ページ:大雨・台風で排水が逆流する時の順番 / 家じゅうが下水くさい時の突き止め方 / 排水・排水口の詰まり・臭い修理


