浄化槽が臭う・あふれる・ブロワ故障|症状別の原因と対処の見分け方

夏の夕方、庭に出た瞬間にふわっと下水のようなにおいが鼻をつく。浄化槽のブロワ(空気を送る機械)の音がいつの間にか消えている。マンホールのふたを開けたら水位がいつもより高い——戸建てで浄化槽を使っていると、こうしたトラブルは必ず一度は出ます。やっかいなのは、臭い・あふれ・ブロワ停止で原因も、頼む相手も、まるで違うこと。しかも浄化槽は法律で管理が義務づけられ、清掃や検査は許可を持つ業者しか手を出せません。だからこそ、まず症状で切り分けることが大事です。この記事では、あなたのケースがどの症状かをたどり、今日その場でできることと、許可業者やプロに任せるべきラインを、現場で説明しているのと同じ順番で整理します。
・臭い・あふれ・ブロワ停止は原因も対処も別。まず症状で切り分ける
・ブロワが止まると浄化の菌が弱り、臭いとあふれの引き金になる
・清掃(汲み取り)と法定検査は市町村の許可業者・指定機関の領域
・自分で触れるのはブロワの電源・蓋の確認まで。中はいじらない
その臭い、浄化槽が「助けて」と言っているサインかもしれない
夏の夕方、洗濯物を取り込みに庭へ出た瞬間、下水のようなにおいがふわっと来る。玄関先や勝手口の近く、あるいは浄化槽のマンホールのあたりだけ、なんとなく臭う。窓を閉めれば気にならないが、風向きによっては部屋の中まで入ってくる——もしあなたの家が下水道ではなく浄化槽で汚水を処理しているなら、その臭いは浄化槽からの合図かもしれません。
浄化槽は、トイレやキッチン、お風呂の汚れた水を、微生物(バクテリア)の力で分解してきれいにしてから川や側溝へ流す、いわば地中に埋まった小さな下水処理場です。ふだんは静かに働いていて存在を忘れがちですが、機械と生き物(菌)で成り立っているぶん、放っておくと必ずどこかで悲鳴を上げます。その最初のサインが、たいてい臭いです。次いで水があふれる・水位が上がる、そしてブロワ(空気を送る機械)の音が消える。この3つが、浄化槽トラブルの代表的な入口です。
大事なのは、慌てて消臭剤をまいたり蓋を開け放したりする前に、どの症状が出ているかを見きわめることです。臭いとあふれとブロワ停止は、つながってはいるものの、原因も、あなたが今できることも、頼む相手も違います。順番にたどっていきましょう。
まず、あなたの浄化槽がどれかを知る(合併・単独・ブロワの役割)
症状を追う前に、自分の家の浄化槽がどのタイプかを押さえてください。ここで対処の前提が変わります。
- 合併処理浄化槽:トイレの汚水も、キッチン・お風呂・洗面などの生活排水も、まとめて処理する今の標準タイプです。2001年(平成13年)以降の新設は原則これに統一されています。
- 単独処理浄化槽(みなし浄化槽):トイレの汚水だけを処理し、生活排水はそのまま流す古いタイプです。今は新設できず、古い家に残っているものが対象です。生活排水を処理しないぶん、周辺の側溝が汚れやすく、切り替えが進められています。
- ブロワ(エアポンプ/送風機):多くの浄化槽の脇に置かれた、常時「ブーン」と動いている小さな機械です。浄化槽の中の微生物へ酸素(空気)を送り続ける役割を持ちます。菌は酸素があってはじめて汚れを分解できるので、ブロワは浄化槽の心臓のようなものです。ここが止まると、菌が弱り、処理が追いつかなくなって、臭いやあふれにつながります。
自分の浄化槽がどれかは、設置時の書類(保守点検の記録や設置届)や、点検業者が貼っていくステッカーで分かります。分からなくても、ブロワが動いていて、マンホールが1〜3個あるのが浄化槽と考えて差し支えありません。下水道につないである家には浄化槽もブロワもありません。まずはここを確認したうえで、症状の切り分けに進みます。

症状で切り分ける——臭い・あふれ・ブロワ停止の3系統
浄化槽のトラブルは、やみくもに蓋を開けても分かりません。先に、次の3つのどれに近いかを自分に問いかけてください。答えで、疑う原因と進む章が決まります。
| いま起きている症状 | 疑う原因(該当章へ) |
|---|---|
| 浄化槽のまわり・排水口・家の中が下水くさい | 臭いの原因(第4章) |
| マンホール内の水位が高い/排水が流れにくい/逆流 | あふれ・水位上昇(第5章) |
| いつもの「ブーン」という音が消えた/ブロワが振動しない | ブロワ停止(第6・7章) |
| 放流水が白く濁る・泡立つ・小さな虫がわく | 処理不良のサイン(第8章) |
これらは単独で起きることもあれば、連鎖して起きることもあります。もっとも多い連鎖が「ブロワが止まる→中の菌が酸素不足で弱る→汚れが分解されず溜まる→臭いが出る→やがて水位が上がってあふれる」という流れです。だから、複数の症状が同時に出ているときは、まずブロワが動いているかを最初に確認してください。心臓が止まっていれば、臭いもあふれもそこから来ている可能性が高いからです。ブロワが正常に動いているなら、臭い単独・あふれ単独として、それぞれの章で追い込みます。原因の切り分けに迷ったら、症状から原因を調べる自己診断もあわせて使ってください。
【症状①】浄化槽が臭う——原因と、今日できること
浄化槽の臭いには、大きく分けて「浄化槽そのものから漏れる臭い」と、「家の中の排水口から上がってくる臭い」の2種類があります。まずどちらかを見分けます。
浄化槽側から臭うケース。マンホールのあたり、放流先の側溝、家の外周で臭うなら、こちらです。原因はいくつか考えられます。
- ブロワが止まっている・弱っている:酸素不足で菌が働かず、汚れが腐って強い臭いを出します。まずブロワの音を確認してください(第6章)。
- 清掃(汲み取り)の時期が来ている:浄化槽の底には分解しきれない汚泥がたまります。これが限界を超えると、処理が追いつかず臭います。年1回程度の清掃が目安で、前回からだいぶ経っているなら、これを疑います。
- マンホールのふた・パッキンの劣化やずれ:ふたが割れている、きちんと閉まっていないと、そこから直接臭気が漏れます。まず目で確認できる部分です。
- 排気(脱臭)の不良:浄化槽の臭気を逃がす配管や脱臭装置の不具合で、周囲に臭いが回ることがあります。
家の中の排水口から臭うケース。特定の部屋や排水口で臭うなら、浄化槽本体より排水トラップの封水切れが原因のことが多いです。この見分け方と対処は家じゅうが下水くさい時の突き止め方にまとめてあるので、まずそちらで室内側をつぶしてください。
今日できること:マンホールのふたが正しく閉まっているかを確認し、ずれていれば直す。ブロワが動いているかを確認する。この2つで軽くなることがあります。ただし、ふたを開けて中をかき回したり、消臭のために薬剤を投げ込んだりしてはいけません。浄化槽の中は菌が主役の世界で、素人が手を入れると処理そのものを壊します(理由は第11章)。清掃の時期が原因なら、それは許可業者の領域です(第9章)。
【症状②】あふれる・水位が上がる——放置は逆流につながる
マンホールを開けたら水位がいつもより高い、排水の流れが悪い、ひどいときは家の中の排水口やトイレへ逆流してくる——これは浄化槽トラブルの中でも急ぐサインです。汚水があふれれば、衛生面でも近隣への影響でも問題になります。原因は主に次のとおりです。
- 清掃(汲み取り)の限界オーバー:汚泥がたまりすぎて、処理できる量を超えています。あふれの最も多い原因の一つで、この場合は清掃が必要です。
- 放流先(側溝・放流管)の詰まりや水没:処理した水を流す出口が、泥・落ち葉・草の根で詰まる、あるいは大雨で側溝が満水になって流れ出せず、浄化槽内に水がたまります。
- ブロワ停止による処理不全:菌が働かず汚泥が異常に増え、詰まりや水位上昇を招きます。
- 浄化槽内の移送・配管の詰まり:槽と槽をつなぐ内部の配管に汚泥が詰まると、水がスムーズに移れず水位が上がります。ここは内部構造なので、無理に触らないでください。
- 大雨・地下水の流入:ふたやマンホールの隙間、破損部から雨水・地下水が入り込み、一時的に水位が上がることがあります。
今日できること:まず使う水を減らすのが応急処置です。洗濯やお風呂の排水を控え、浄化槽に流れ込む水を減らせば、あふれの進行を抑えられます。屋外の放流先の側溝が落ち葉やゴミでふさがっていないかを見て、目に見えるゴミなら取り除いてください。それで流れが戻ることがあります。逆流でトイレや排水口から汚水が上がってきているなら、その水まわりの使用をいったん止めること。ただし、水位が下がらない・逆流が続く場合は、清掃や内部の詰まりが背景にあるので、深追いせず相談してください。大雨がらみの逆流全般の対処は排水がゴボゴボ鳴る・逆流する原因もあわせてどうぞ。
【症状③】ブロワ(エアポンプ)が止まった——なぜ心臓が止まると危ないか
「そういえば最近、あの『ブーン』という音がしない」——これに気づけたら大きいです。ブロワは浄化槽の心臓で、止まったまま放置すると、数日で臭いが出て、やがてあふれにつながります。中の微生物は酸素で生きているので、送風が止まれば弱り、汚れを分解できなくなるからです。ブロワが止まる原因は次のとおりです。
- 電源が切れている:コンセントが抜けている、ブレーカーが落ちている、屋外コンセントが雨や漏電で遮断された。いちばん多く、いちばん簡単に直る原因です。
- ダイヤフラム(内部のゴム膜)の破れ:ブロワは中のゴム膜が伸縮して空気を送ります。この膜は消耗品で、2〜4年ほどで劣化・破れが起きます。破れると送風が止まる、または弱くなります。動いているのに空気が出ていない、という状態もこれです。
- フィルター(吸気口)の目詰まり:ほこりや虫で吸気口が詰まり、空気を取り込めず能力が落ちます。
- モーター・本体の寿命:ブロワ自体の寿命はおおむね7〜10年。それを超えると、異音や発熱、停止が増えます。
- 異音を出しながらの不調:「ガタガタ」「ジー」という普段と違う音は、故障が近いサインです。
ブロワが止まっているか弱っているかは、次章の手順で自分で確認できます。ここで押さえてほしいのは、ブロワ停止は緊急度が高いということ。臭いやあふれが同時に出ているなら、まずブロワを疑って動作を確認してください。
ブロワの不調を自分で確認する手順
ブロワは屋外にあり、電源とフィルターまわりなら安全に自分で確認できます。中を分解する必要はありません。次の順で見てください。
- 音と振動を確かめる:ブロワに手をそっと当てて、動いている振動があるか、「ブーン」という運転音がするかを確認します。無音・無振動なら止まっています。
- 電源を確認する:コンセントが抜けていないか、屋外コンセントのカバー内で外れていないかを見ます。分電盤(ブレーカー)が落ちていないかも確認し、落ちていれば上げます。ただし、上げてもすぐまた落ちる場合は漏電の疑いがあるので、無理に繰り返さず相談してください。
- 動いているのに空気が出ていないか:運転音はするのに浄化槽の中で空気の泡立ちが弱い・止まっているなら、ダイヤフラム(ゴム膜)の破れが濃厚です。これは消耗品の交換で直ります。
- 吸気フィルターを見る:ブロワの吸気口のフィルターがほこりで真っ黒なら、掃除または交換で能力が戻ることがあります。
- 本体の型番を控える:ブロワの側面に、メーカー名と型番、風量(例:40L、60L、80Lなど)が書かれています。交換や部品取り寄せに必要なので、写真に撮っておくと話が早いです。浄化槽の大きさに合った風量でないと能力不足になるため、勝手に小さいものへ替えないでください。
自分で対応できる範囲:電源の入れ直し・ブレーカー復帰・フィルターの掃除までです。ダイヤフラムの交換キットやブロワ本体の交換は、型番と風量を合わせれば対応できるものの、電気まわりや設置の確認がからむため、確実にやるなら任せたほうが安心です。止まったまま放置しないことが何より大事なので、原因が電源でなさそうなら、早めに相談してください。
【症状④】水がにごる・泡立つ・虫がわく——処理不良の静かなサイン
臭い・あふれ・ブロワ停止ほど分かりやすくはありませんが、次のような状態も浄化槽が弱っているサインです。放流先(浄化槽から水が出ていく側溝や放流管の出口)を、たまに見てください。
- 放流水が白く濁る・グレーがかっている:本来、処理後の水は無色透明に近いはずです。濁っているなら、菌がうまく働かず、汚れが分解しきれていません。ブロワの不調や清掃時期の到来を疑います。
- 泡が多い・消えない泡が浮く:合成洗剤の使いすぎや、菌のバランスが崩れているサインのことがあります。
- 油膜が浮く・黒い汚泥が流れ出る:処理能力を超えている、または汚泥が過剰にたまっているサインです。
- マンホールまわりに小さな虫がわく:ハエやチョウバエが集まるのは、汚泥や汚れがたまって発生源になっている証拠です。ここで殺虫剤を槽内へ投げ込むのは厳禁で、菌を殺して処理を壊します。虫の対処の考え方は排水口の小さな虫(チョウバエ)の対処も参考にしてください。
これらは「今すぐ困る」わけではないぶん見逃されがちですが、放置すると臭い・あふれへ進む前触れです。早めに保守点検や清掃の時期を確認するきっかけにしてください。
浄化槽は「管理が義務」——法定検査・保守点検・清掃の3点セット
ここが、浄化槽をふつうの排水設備と分けている大事なところです。浄化槽は法律(浄化槽法)で、使う人に3つの管理が義務づけられています。トラブルを減らす土台であり、そもそも「やらなければならない」ことなので、押さえておいてください。
- 保守点検:ブロワや装置が正常に働いているか、菌の状態はどうかを定期的に点検し、調整します。都道府県の登録を受けた保守点検業者が行い、家庭用の合併処理浄化槽なら年3〜4回程度が目安です。ここでブロワの不調や汚泥の溜まりを早めに見つけられます。
- 清掃(汲み取り):槽の底にたまった汚泥を抜き取る作業です。市町村の許可を受けた清掃業者だけが行えます。年1回以上が原則です。臭い・あふれの多くは、この清掃の時期を過ぎていることが引き金になります。
- 法定検査:浄化槽が正しく設置され、きちんと機能しているかを、都道府県が指定した検査機関が客観的にチェックする検査です。使い始めのころの検査(設置後)と、その後毎年1回の定期検査があります。保守点検・清掃とは別物で、これも義務です。
大事なのは、清掃と法定検査は「誰でもできる作業」ではないということです。市町村の許可や都道府県の指定を持った業者・機関でなければ行えません。だから、浄化槽のトラブルで「中の汚泥を抜く」「検査する」段階は、必ずその領域の業者へつなぐ必要があります。ここを安請け合いする業者には注意してください。ふだんから保守点検の業者と契約し、清掃の時期を守っていれば、臭い・あふれの多くは未然に防げます。
自分でできること/プロ・許可業者に頼むラインの線引き
浄化槽は、触っていい範囲がはっきり分かれます。この線を守ることが、無駄な出費と二次被害を防ぎます。
自分でやってよいこと
- ブロワの電源の確認・入れ直し、ブレーカーの復帰
- ブロワの吸気フィルターの掃除
- マンホールのふたが正しく閉まっているかの確認、ずれの直し
- 放流先の側溝の落ち葉・ゴミの除去
- あふれ時の使用水量を減らす応急処置
- ブロワの型番・風量の記録(写真)
プロ(水道業者)に頼むこと
- ブロワ本体・ダイヤフラムの交換(型番・風量合わせと電気まわりの確認が要る)
- 放流管・排水配管の詰まりの調査・高圧洗浄
- 逆流・水位上昇の原因の切り分け
許可業者・指定機関にしか頼めないこと
- 清掃(汲み取り=汚泥の抜き取り):市町村の許可業者のみ
- 法定検査:都道府県の指定検査機関のみ
- 保守点検:都道府県の登録業者(契約しているのが通常)
迷ったときの考え方はシンプルです。電源・ふた・外の掃除は自分で。中の汚泥・検査は許可業者へ。その間(ブロワ交換や配管の詰まり)は水道業者へ。Lifecare24はブロワの交換や排水・放流管まわりの詰まり調査には対応できますが、清掃(汲み取り)や法定検査そのものは許可業者・指定機関の領域なので、その場合は正直にその旨をお伝えし、必要なら地域の許可業者へおつなぎします。「うちで全部やります」と安請け合いはしません。
やってはいけないこと——浄化槽は「菌」で動いている
浄化槽は、機械であると同時に生き物(微生物)の力で汚れを分解する装置です。ここを忘れて手を出すと、処理そのものを壊し、臭い・あふれを悪化させます。次はやらないでください。
- 臭いを消そうと薬剤・消臭剤を槽内へ投げ込む:塩素系の薬剤や強い消臭剤は、汚れを分解している菌を殺します。菌が死ねば処理が止まり、かえって強烈に臭い、あふれます。臭い=汚れと決めつけた薬剤投入は、いちばんやってはいけない対処です。
- 虫がわいたからと殺虫剤を槽内にまく:これも菌を殺します。虫の発生源は汚泥なので、対処は清掃側です。
- マンホールのふたを開けたまま放置する・中をかき回す:臭気が広がるうえ、転落の危険があります。とくに小さな子どもやペットがいる家では、ふたのずれは重大事故につながるので必ず閉めてください。中の汚泥をかき混ぜると、汚れが放流側へ流れ出します。
- ブロワを止めたまま放置する・節電のために切る:送風を止めれば菌が酸欠で弱ります。「電気代がもったいないから夜は切る」は絶対にやめてください。ブロワは動かし続けるのが正解です。
- 油や生ゴミ、トイレに大量の紙・異物を流す:分解しきれないものが汚泥をため、詰まり・あふれ・臭いの元になります。
- 下水につながっていると思い込んで放置する:浄化槽は管理義務がある設備です。「壊れたら考える」では、あふれや近隣トラブルになってからでは遅いです。
共通する原則は一つ。浄化槽の中は、いじらず・殺さず・止めない。臭いは隠すのではなく、原因(ブロワ・清掃時期・詰まり)を正しい相手に直してもらう。これが浄化槽トラブルの鉄則です。
東海地方(愛知・岐阜・三重)の浄化槽事情
愛知・岐阜・三重は、名古屋や各市街地の中心部では下水道が広く整っている一方、市街化調整区域や郊外・山あいの集落、新しく造成された戸建て分譲地では、いまも浄化槽が現役という家がたくさんあります。とくに岐阜・三重の郊外や、愛知でも尾張・三河の田園部では、合併処理浄化槽で暮らしている世帯が珍しくありません。
東海地方ならではの事情もあります。夏は高温多湿で、気温が高いと臭気成分が立ちのぼりやすく、浄化槽の臭いが強く感じられます。菌の活動も水温で変わるため、季節でにおいや処理の調子が動きます。また梅雨から台風シーズンにかけての大雨では、放流先の側溝が満水になって水が流れ出せず、浄化槽の水位が上がる・逆流するトラブルが増えます。木曽三川をはじめ低地の多い地域では、地下水位が高く、大雨時に浄化槽まわりが水を含みやすいのも一因です。
古い単独処理浄化槽(みなし浄化槽)から合併処理浄化槽への入れ替えや、下水道への接続を、各自治体が補助金付きで進めている点も知っておいてください。臭い・あふれが繰り返す古い浄化槽は、修理を重ねるより切り替えのほうが結局は得なこともあります。お住まいの市町村の窓口で、補助制度と、地域の清掃許可業者を確認しておくと安心です。Lifecare24は愛知・岐阜・三重(対応エリア拡大中)で、ブロワの交換や排水まわりの調査を通じて、こうした地域の浄化槽の困りごとに対応しています。
費用の目安——「電源で直る」から「交換・清掃」まで
浄化槽トラブルの費用は、電源を戻すだけで済むのか、ブロワや部品の交換が入るのか、清掃・検査の領域なのかで大きく変わります。まず自分で電源・ふた・外の掃除を試したうえで、それでも直らないところにお金をかけるのが賢い順番です。Lifecare24が対応する作業の目安は次のとおりです。いずれも税込・出張費と見積もりは0円、深夜早朝の割増はありません。
| 作業内容 | 料金の目安(税込) | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 基本料金(出張・見積 0円) | ¥2,200〜 | — |
| ブロワ(エアポンプ)の点検・調整 | ¥5,500〜 | 約20〜40分 |
| ブロワのダイヤフラム(ゴム膜)交換 | ¥8,800〜 | 約30〜60分 |
| ブロワ本体の交換(本体代別) | ¥16,500〜 | 約40〜60分 |
| 放流管・排水配管のつまり調査・高圧洗浄 | ¥16,500〜 | 約60〜90分 |
ブロワ本体の交換は、上記に加えて本体(機器)代が別途かかり、浄化槽の大きさに合った風量(40L・60L・80Lなど)で費用が変わります。一方、清掃(汲み取り)や法定検査は市町村の許可業者・指定機関の領域で、料金体系も別です。これらは自治体が示す標準料金があることも多いので、地域の許可業者に確認してください。金額を左右するのは、①原因が電源かブロワか配管か、②交換部品や本体代の要否、③汚泥の溜まり具合です。放置してあふれさせると、清掃も配管の作業も同時に必要になり、総額はふくらみます。早く原因を切り分けたほうが、結局は安く済みます。作業別の相場観は水道修理の料金相場まとめもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. ブロワの音が消えました。まず何をすればいいですか?
コンセントとブレーカーを確認してください。抜けている・落ちているなら戻すだけで直ることが多いです。電源が正常なのに動かない、または動いているのに空気が出ていないなら、ダイヤフラム(ゴム膜)の破れや本体の寿命が疑われます。止めたまま放置すると数日で臭い・あふれに進むので、早めに相談してください。
Q. 浄化槽が臭います。消臭剤を入れてもいいですか?
入れないでください。塩素系や強い消臭剤は、汚れを分解している菌を殺し、かえって処理を壊して悪化させます。まずブロワの動作とマンホールのふた、清掃の時期を確認するのが正しい順番です。
Q. マンホールの水位が高くなっています。危険ですか?
放置するとあふれ・逆流につながるサインです。洗濯やお風呂の排水を控えて流入水を減らし、放流先の側溝が詰まっていないか見てください。水位が下がらない・逆流するなら、清掃の限界か内部の詰まりが疑われるので相談してください。
Q. 汲み取り(清掃)は水道業者に頼めますか?
清掃(汚泥の抜き取り)は市町村の許可を受けた業者だけが行えます。法定検査も都道府県の指定機関の領域です。Lifecare24はブロワ交換や排水まわりの調査には対応しますが、清掃・検査そのものは許可業者・指定機関へおつなぎします。
Q. ブロワは電気代節約のために夜だけ止めてもいい?
止めないでください。ブロワは中の微生物へ酸素を送り続ける心臓で、止めると菌が弱り、臭い・あふれの原因になります。動かし続けるのが正解です。
Q. 保守点検や法定検査を何年もしていません。
浄化槽法で義務づけられた管理です。トラブルの多くは、これらを怠って清掃時期を過ぎたことが引き金です。地域の登録業者・指定機関に連絡して、点検・清掃・検査の状態を確認してください。
まとめ|症状別・浄化槽トラブル チェックリスト
浄化槽の臭い・あふれ・ブロワ停止は、原因も、頼む相手も違います。つながってはいても、症状でたどれば必ず切り分けられます。最後に、この順で確認してください。
- まずブロワの音・振動を確認する。止まっていれば電源・ブレーカーを戻す(心臓が止まると臭い・あふれの引き金)
- 電源が正常でも動かない・空気が出ないなら、ダイヤフラムか本体の寿命。止めたまま放置しない
- 臭うなら、マンホールのふたのずれ・清掃時期・室内の封水切れを順に確認。中へ薬剤は入れない
- 水位が高い・あふれるなら、使う水を減らし、放流先の側溝の詰まりを確認。下がらなければ清掃か内部詰まり
- 放流水が濁る・泡立つ・虫がわくは処理不良の前触れ。点検・清掃の時期を見直す
- 清掃(汲み取り)と法定検査は許可業者・指定機関の領域。安請け合いする業者に注意
浄化槽は、いじらず・殺さず・止めない。自分で触るのは電源・ふた・外の掃除まで。中の汚泥と検査は許可業者へ、ブロワ交換や配管の詰まりは水道業者へ——この線引きさえ守れば、慌てずに正しい相手へつなげます。判断に迷う段階でも、排水・排水口の詰まり・臭い修理から気軽にご相談ください。原因の切り分けは症状からの自己診断も使えます。愛知・岐阜・三重(対応エリア拡大中)で、Lifecare24が水道局指定工事店として、出張・見積0円・追加請求なしで、ブロワの交換や排水まわりの調査に対応します。電話は050-1725-0822、まずは症状をお聞かせください。
関連ページ:排水・排水口の詰まり・臭い修理 / 家じゅうが下水くさい時の突き止め方 / 排水がゴボゴボ鳴る・逆流する原因


